決められない!

清家洋二
教養書 2005年 筑摩書房
迷える子羊へ捧ぐ ★★


こども医療センター精神科の医師が、多数の実例をもとに『優柔不断の病理』を解説。
仕事柄、主に子どもの事例が取り上げられているが、その裏には親の問題が見え隠れしている。親の過干渉が優柔不断な子どもを作るのである。

何かを「決める」行為は人にストレスを与えるそうだが、「決めず」に放置するもしくは悩む行為だって、選択の結果ではないのか。と考えていくときりがないが、生活に悪影響を及ぼすほど「決めない」でいることに「病理」が潜むということか。

氾濫する情報は、かえって人に迷いをもたらす。
「迷う」のはなぜか。より良いものを求めるからだ。つまり「欲」の所産である。

『意識的に情報を遮断する』と内面の充実が図れるとしても、優柔不断は性格や気質に負う面が大きいから、根本的な解決にはならないと思う。

結局「決められない」ことの何が問題なのか。
たいした問題じゃないね。ちょっと損するだけ。長い目で見れば同じこと。という考え方ができる人は幸せである。おそらく迷いで悩むことも少なかろう。

いわゆる自己啓発本には、「迷いを断ち切る方法」「上手な決定術」など、具体的なテクニック(簡単そうなのになかなか実践できない)が載っているが、この本はそういうたぐいではないので、ご注意。
2008年04月24日 08:10 by 蕪  ※(0)  虎(0)  随想・評論
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